日経平均の株価をどのように予想しているのか?
株価、需給、統計データなどから株価の変動傾向を統計的に分析し、その分析結果から導かれる株価予測プログラムが、日々最新の株価予想を行います。
株価予測プログラムは、別の表現で「ストラテジー」、「投資戦略」、「投資アルゴリズム」、「株価予想ロボ(ロボアドバイザー)」ということもあります。
始値、高値、安値、終値といった株価データから過去の株価の特徴を把握することができます。
価格データという数字の羅列の分析というとイメージしにくいですが、価格の値動きを線で表したパターンというと分かりやすいのではないでしょうか。
例えば、アルファベットの「W」のように、価格が一度底をついてから、上昇したが、また下落。しかし前回と同じあたりで再度底を打って、上昇をしているというパターンを思い浮かべてください。
このようなケースでは株価は上昇しやすいと、多くの人が予想できるのではないでしょうか。
実際に、プログラムでは、価格データから「W」のパターンとなったケースが過去に何度あり、その後上昇したのかどうか、を全て統計的に判断します。
その結果、統計的に有意であれば、「W」のパターンとなった場合、明日の日経平均の株価は上昇するという予想をすることになります。
もちろん上記の例は、分かりやすく伝えるためであって、実際は、かなり複雑なパターンの分析や、ダマシのパターンの分析などを行った上で予測をしています。
株価のデータ以外を予想分析に使う理由
ロボトレーダーの株価予想では、株の価格のデータ以外にも多くのデータを扱っています。
価格の変動に直接影響を与える「需給」の情報です。
株式投資の経験者でも需給情報って何?という方も多いのではないでしょうか。
株は、買う人がいるから値上がります。
個別株はもちろんですが、日経平均の株価においても、日経平均225銘柄や日経225先物などの金融商品を「買う人」が「売る人」よりも多い場合に上昇します。正確には買う人数ではなく買う株の総量ですが。
いくら、株価のチャートのパターンが買いを示していても、買う人が少なければ絶対に上昇しません。チャーチストと言われる、チャートだけを信じ、株価予想をしているトレーダーもいますが、それは超短期間での攻略であり、数時間~数週間というスパンでみれば、チャートだけでは得られない多くの情報が、株価に影響を与えています。
その筆頭と言えるのが、日経平均においては、「海外投資家」です。
彼らの投資ボリュームは個人投資家の合計よりもずっと多く、株価を動かす力を持っています。そんな彼らが買いポジションを貯めこんできているのか、もしくは、売りを継続して現金化(回収)をしてきているのか、といった情報は、日経平均の株価予想にはとても重要です。
実際、日本株の上昇相場の起点となる時期に、海外投資家は大幅な買い越しをしているものです。彼らは先の日経平均の株価上昇を予測し、いち早く投資行動を起こしているのです。
彼らの投資行動を株価予想の分析要素の一つに加えるだけで、パフォーマンスは必ずと言っていいほど上昇するでしょう。
日経平均株価の予想を、自分の運用にどのように活用するのか?
日経平均の上昇や下落などの予想が分かったとして、実際にどのように自身の投資活動に活かせばよいでしょうか。
まずは、日経平均の値動きとほぼ同じ動きをする投資商品を取引するのが分かりやすいでしょう。
通常の個別株と同じように取引ができるETFとして、
・銘柄コード:1321 名称:日経225連動型上場投信
・銘柄コード:1346 名称:MAXIS 日経225上場投信
・銘柄コード:1330 名称:上場インデックスファンド225
などいくつもあります。
1株から取引可能で、信用取引ができるのであれば、売り(空売り)から仕掛けることもできます。
株価が下落するという予想に対しては、空売りで利益を狙えます。
また、資金効率を高めた投資としては、日経225mini(先物)があります。
証拠金として10~20万円程度あれば、日経平均の価格の100倍の取引が可能です。
日経平均が100円動けば、1万円の利益になります。
レバレッジを効かせた取引となり、暴騰、暴落など価格が急変動した場合には、大きな損益が発生するので、長期投資ではなく、短期の取引として活用するのがよいでしょう。
ほとんどの証券会社で、日経先物の取引をするには「先物口座」を別途開設する必要があります。
日本株式(個別株)の投資への活用法についても見ていきたいと思います。
日経平均の及ぼす影響は
「225銘柄」 > 「東証プライム市場」 > 「新興市場」という順で強いと言えます。
もし、あなたが、トヨタ自動車など225銘柄の投資を考えているのであれば、明日の日経平均の予想はそのまま活用してもよいでしょう。
日経平均とトヨタ自動車は過去の価格推移を見ても、非常に高い相関関係があります。
つまり、日経平均が上昇という予想は、そのままトヨタ自動車株の上昇予想と読み替えられます。
では、225銘柄以外の東証プライム市場やスタンダード市場、グロース市場の個別株はどうでしょうか?
日経平均と連動した動きをする銘柄もあれば、ほとんど連動しない、もしくは逆相関となっている銘柄もあります。
これは一目では分からないので、投資対象の銘柄と、日経平均の関係をチェックする必要があります。
エクセルを使って、相関係数(CORREL関数を利用)を求めるだけです。
求めた相関係数が0.4以上なら相関あり、-0.4以下なら逆相関ありとなります。
そして、そのどちらにも当てはまらない場合は、日経平均と相関関係にないと判断できます。
その場合は、日経平均の株価の予想を活用しても大きな成果はみられないでしょう。
日経平均の予想は当たりやすい?
日経平均の株価を予想することは難しいと思われがちですが、実は個別株よりも、予想が当たりやすいという側面があります。
第一の理由としては、当社の提供しているロボトレーダーサービスの実績です。ロボトレーダーでは、利益を伸ばしている先物ロボが数多くあるからです。
ふたつめとしては、日経平均の値動きには、連続性があるからです。
連続性とは、価格に突飛な値動きが少なく、ある一定の変動が継続しているということです。
日経平均の株価は、急激な値動きが年に1,2度はありますが、多くの場合、数百円以内(変動幅としては~±2%程度)と落ち着いています。その為、一回一回のトレードの積み重ねがトータルの成績に影響するため、統計的な傾向を掴んだストラテジーであれば、おのずと利益が安定します。
対して、株式の場合は、確率的な優位を活かし、こつこつと利益を伸ばしたとしても、いくつかの銘柄の想定外の暴落(ネガティブサプライズなど)による影響が発生してしまうことがあります。逆に、急騰による大きな利益となることもあり、その確率自体は半々と言えるでしょう。
このように、株価予想ロボ(ストラテジー)による株価予測を活用した運用対象として、日経平均は向いていると言えるでしょう。
この記事の著者
RoboTrader編集部 |
ロボトレーダーで利用できる100体以上の株価予想ロボは、様々な分野のプロの知見から生まれています。トレーダー・投資家だけでなく、金融システム開発者、テクニカルアナリスト、 シストレコンテスト優勝者などによりロボは設計されています。それぞれのロボが特有のエッジを持ち、得意な相場やトレードのクセがあるものです。これら成績だけでは見えてこないロボの特色などもお伝えしていきます。RoboTraderを運営している株式会社テラスは、国内最大のトレードシステム販売サイトの運営やストラテジークリエーター、自動売買システム開発者、テクニカルアナリストなどを多数抱えたシステムトレード専門企業です。