トランプ敗北相場では、海外投資家一人勝ちの状況
著者 charttrader編集部 |
11月3日のアメリカ大統領選後の、日経の大幅上昇は「海外投資家」
2020年11月3日のアメリカ大統領選の結果は日本時間で4日に各ニュースで報じられていた。バイデン氏が優勢ながら、開票が進まない州があり、トランプ氏の再選の可能性もあると見られていたようだ。
日本国内の調査による、2016年の印象が強く、今回もなんだかんだ言ってトランプ氏が勝つと予想している人が多かったようだが、現地アメリカではバイデン氏優勢が以前から調査結果などで出ていた。
最近では、大統領選などへ賭けも仮想通貨などで行われているようで、バイデン氏かトランプ氏かにベットし、当選した方にベットした方が利益を取ることになる。この場合のオッズもバイデン氏の方が優位だったようだ。
結果から言えば想定通りの結果となったわけだが、選挙結果が分かるまで、海外投資家は動けずにいたようだ。
そして日本の11月4日から怒涛の上昇が始まるわけだが、その立役者は言うまでもなく「海外投資家」だった。
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上記チャートからも、11月2日の週から、3週間でなんと2.8兆円も現物と先物合算での買い越しが以下に、急勾配での買い走りかが分かる。
そして12月に入ってからも日経平均は最高値を更新しており、4週連続での海外投資家の買い越しは確定である。
では、一体どこまで買い越す資金力が海外投資家にあるのだろうか?
下の図を見てもらいたい。
実は、まだコロナショックで売り越しして日本株を減らしていた2020年の4月ぐらいの水準である。
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コロナショックで日本市場から出て行った資金はまだ5兆円以上あると試算できる。
そうなると日経平均の上昇はまだまだ止まらないと予想されるのだが、例年12月のクリスマスシーズンには薄商いとなるので注意したい。それでも、コロナワクチン開発が順調に進み打倒コロナのムードが続けば、大納会は高値で引ける流れである。
逆張りスタイルの個人投資家は、大きな含み損を抱えている
外国人投資家が一人勝ちとなっている状況で、だれが負けているのだろうか。
それは、今も捨てきれない逆張りスタイルの個人投資家である。逆張りスタイルで、コロナ大暴落で利益を出した投資家は、このタイミングで大きく売っていると思われる。その大きな痛手が今やってきていると言えそうだ。
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大統領選後は、外国人投資家以外が総じて売っているが、中でも断トツに売りに傾いているのは個人投資家である。
また、個人投資家も多く資産として保有する投資信託も売りであり、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの年金基金の動向を示すと言われる信託銀行も売っている。
コロナ相場の3月~5月にかけて損切り覚悟で売り逃げた外国人投資家たちが今まさに日本市場に戻り、損を取り戻し利益に変えようとしている。海外投資家の連続買いが続けば、海外投資家の利益は増えさらに投資資金を増やす結果となりさらに買い増す好循環が始まる。
世界全体での金余りの状況で日経は上がり続ける可能性があるのではないだろうか。
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